[東京 17日 ロイター] - 午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比318円19銭高の2万6140円51銭と、反発した。日銀の金融政策決定会合の結果発表をあすに控える中、前日までの下げからの買い戻しが優勢となり、心理的節目2万6000円を回復した。為替が円安方向に振れ、上昇に弾みをつけた。
日経平均は約90円高で寄り付いた後も徐々に上げ幅を拡大し、一時約370円高の2万6198円69銭に上昇した。前日は米国市場が休場で手掛かりを欠く中、欧州株高や為替の円安を背景に、前日までの下げからの買い戻しが強まった。中国経済の回復期待も支えになった。
値がさの東京エレクトロンなど半導体関連株やTDKなど電子部品株が堅調だったほか、指数寄与度の大きいファーストリテイリングやソフトバンクグループも高いかった。ドル/円は129円付近に上昇し、トヨタ自動車など輸出関連株はしっかり推移した。一方、地銀株を中心に銀行株は軟調だった。
昨年12月の日銀会合での政策修正を経て、追加修正への警戒感が株価の重しとなり、日経平均は前日までに1400円超下落。あす発表される会合結果への警戒感はくすぶるが「織り込みは十分とみて、会合通過後の買い戻しを先取りする動きになった」(しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹運用本部長)との声が聞かれた。
もっとも、イベント前に買い戻しが強まったことから「仮に政策修正がある場合には、再び下押しするかもしれない」(藤原氏)という。
TOPIXは0.78%高の1900.95ポイントで午前の取引を終了した。東証プライム市場の売買代金は1兆2367億3300万円だった。東証33業種では、値上がりは輸送用機器や電気機器、海運業など27業種で、値下がりは空運業や銀行業、電気・ガス業など6業種だった。
ファナックや信越化学工業が堅調。キーエンスも買われた。一方、北国フィナンシャルホールディングスは大幅安。エーザイは軟調だった。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが1277銘柄(69%)、値下がりは487銘柄(26%)、変わらずは69銘柄(3%)だった。