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三井智映子と始める資産運用入門10:インカムゲインの魅力は預金の数百倍の配当水準

発行済 2016-08-12 12:22
更新済 2016-08-12 12:33
三井智映子と始める資産運用入門10:インカムゲインの魅力は預金の数百倍の配当水準

こんにちは、フィスコリサーチレポーター三井智映子です。

今日は株式投資する大きなメリットであるインカムゲインに迫ってみたいと思います。
売買益をとるキャピタルゲインを狙って行くよりも、初心者の方にはインカムゲイン目当てに株式投資を始める方がやりやすいかもしれません。


■インカムゲインとは?
インカムゲイン(income gain)とは、安定的・継続的に入ってくる収益を指します。
資産運用をする際に、資産を保有することで安定的、継続的に受け取れる収入のことですね。
例えば銀行預金する際の利息、利付債券の利息、投資信託の収益分配金などがインカムゲインに当たります。
株式投資では、株主が企業から受け取る配当金がそれに該当します。


■キャピタルゲインとインカムゲイン
インカムゲインの対義語になるのがキャピタルゲインです。
キャピタルゲインは保有する資産の値段が上がったり下がったり変動することによって生じる差額で得ることができる収益です。
株式や債券だけでなく、土地、不動産、ゴルフ会員権、金や白金などの貴金属などもこの資産に該当します。

株式では高くなりそうな銘柄を安値で購入し、値上がり時に売却して得られる売買益をキャピタルゲインと呼びます。
逆に思惑が外れて購入した銘柄が値下がりしてしまい、損失を出した場合は、キャピタルロスといいます。

株式投資というと、まずはこのキャピタルゲインを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。


■株式投資ではキャピタルゲインが主流?
実際、株式市場における投資家はキャピタルゲインを得るという方法が主流で、「インカムゲインを目当てに取引する投資家は地味」みたいなイメージもありました。
ネットや雑誌、書籍の情報もキャピタルゲインを獲得するためのものがほとんどでしょう。

確かにキャピタルゲインと比べるとインカムゲインで得られる利益は低いかもしれません。
しかしキャピタルゲインを得るためには、銘柄を調べたり市場動向を学んだりしながら、頻繁に取引をしなければなりません。
対してインカムゲインを狙っていく投資では、たまにメンテナンスをしながら保有しておくだけでいい、という気楽さもあります。


■インカムゲインの魅力
インカムゲインの魅力はなんといっても「安定的、継続的」ということです。
持っているだけで安定して配当を得ることができますし、また3%以上の配当利回りの企業も多くあります。
現在、銀行の定期預金が約0.01%の利回りであることと比較をすると、優良な銘柄を選べば、元本保証はないものの非常に魅力的なインカムゲインを得ることが可能であることが分かりますね。

ご自身の大切な資産を投資するわけですから、業績が良いか、安定しているかを判断するためにも決算はチェックしていただきたいですが、同時に配当利回りもチェックしてくださいね。


■配当利回りって?
配当利回りの計算は意外と簡単です。

1株当たり年間配当金 ÷ 株価 × 100で配当利回りが算出できます。
しかし計算しなくても証券会社のサービスやインターネットのサイトで調べられます。
「予想配当利回り」という形で記載されています。

ただ、上記の計算式を見ても分かるとおり、配当利回りは株価の変動で変化しますので注意が必要です。
株価が下がれば配当利回りは上昇する、つまり利回りはよくなります。
例えば株価1000円で1株当たり50円の配当だと配当利回りは5%ですよね。
その株価が半分の500円まで下がれば配当利回りは10%と倍になります。
しかし、株価が下がるには相応の理由があるので、単純に利回りが上がったと喜んではいられません。
業績が悪化すると株主に還元する余裕がなくなり、減配や無配になってしまうこともあるのです。


■好配当利回りの銘柄は?
そうしたことも踏まえたうえで、安定的に高配当が望める銘柄を選ぶためにはどうしたらいいでしょうか。

ご安心ください。
初心者の方にもわかりやすく、便利なサイトを見つけてありますよ。

それはSBI証券のサイトの「かんたん投資カルテ」というコーナーです。
ここでは、予想配当利回りをベースに「好配当投資タイプ」の銘柄抽出のためのおすすめスクリーニングを紹介しています。

単に配当利回りが高い順ではなく、業績もよく安定した銘柄であることを加味するために、一単元50万円以内で、時価総額800億円以上、過去3年売上高変化率8%以内、自己資本比率50%以上という条件を入れて、予想配当利回りの高い順に抽出する、というものです。

実際にやってみると、8/3前場終了時点で、1位キヤノン(5.24%)、2位双葉電子工業(4.82%)、3位リョーサン(4.61%)…といった結果が出てきました。
これは参考になりますね。


■NISA口座の活用も
株式投資の魅力としては地味な存在であることは確かですが、このように、インカムゲインならではの魅力があるのも事実です。
時間がなくてアクティブに資産運用はできなそうだけど、銀行に預金するだけでは利回りが悪く将来が不安と感じている方は、株式投資でインカムゲインを狙ってみるというのも1つの選択肢ではないでしょうか。

以前お話したように、NISA口座で株式を保有していれば、インカムゲインが非課税となります。
NISA口座の活用の一手段としても、ぜひ検討してみてくださいね。



三井智映子と始める「資産運用入門」は資産運用の基礎を三井智映子の見解でコメントしています。


フィスコリサーチレポーター 三井智映子

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