[6日 ロイター] - 米娯楽大手ウォルト・ディズニー (N:DIS)が6日公表した第3・四半期決算は、利益が予想を下回った。ストリーミングメディア事業への投資がかさんだ。
株価は引け後の時間外取引で5%安の135ドル。
特定項目を除く1株利益は1.35ドルで、リフィニティブがまとめたアナリスト予想平均(1.75ドル)を下回った。
売上高は202億ドル。スーパーヒーロー映画「アベンジャーズ/エンドゲーム」などの大ヒット作や、21世紀フォックスの映画・テレビ資産買収が追い風となった。
映画スタジオ部門の利益は7億9200万ドルだった。
ディズニーはネットフリックス (O:NFLX)に対抗するためデジタルメディアプラットフォームへの投資を進めており、オンラインサービス構築費用が数年にわたり利益を圧迫するとの見通しを示していた。
ディズニーがデジタルメディア事業で力を入れる家族向け動画配信サービス「ディズニー・プラス」は11月に開始する。また、5月には「Hulu」の経営権を取得している。[nL4N22Q4TH]
「ディレクト・トゥ・コンシューマー・アンド・インターナショナル」部門の営業赤字は5億5300万ドルと、赤字幅は市場予想の4億4100万ドルを上回り、前年同期の1億6800万ドルから拡大した。「ディズニー・プラス」やスポーツ専門チャンネルESPNのストリーミングサービスへの支出などが響いた。
ディズニーは「ディズニー・プラス」と「ESPNプラス」および「Hulu」のストリーミングサービスをセット販売する方針も明らかにし、料金は月12.99ドルとした。
ディズニー幹部は会見で、同部門はデジタルメディアへの投資により第4・四半期の営業赤字が9億ドル前後になるとの見通しを示した。市場予想は5億9300万ドルの赤字だった。
幹部らはまた、フォックスの映画事業が予想より軟調だったほか、フォックス傘下スター・インディアのスポーツ放送権費用が予想を超えたと明らかにした。
フォレスターのジム・ネイル氏は、予想に届かなかった一部の事業はフォックスの統合に関連しているようだと指摘し、ディズニーは第4・四半期の業績改善に向けて第3・四半期に「悪」材料をまとめて処理したのではないか、との見方を示した。
テーマパーク部門の営業利益は4%増の17億ドルとなったが、米国内のパークは低迷した。カリフォルニア州のディズニーランドにおける「スター・ウォーズ」を題材にした拡張の費用や来場者数の減少が響いたとした。
ESPNなどメディア・ネットワークス部門の営業利益は7%増えて21億ドルだった。
※内容を追加しました。
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