[4日 ロイター] - スイスの金融大手、クレディ・スイス・グループは、全世界で数千人の人員削減を検討している。ブルームバーグ・ニュースが4日、関係者の話として報じた。
クレディ・スイスは先週、一連の不祥事と経営の再建に向け、投資銀行業務の縮小とコスト削減を行うため、事業再構築(リストラクチャリング)の専門家であるウルリッヒ・ケルナー氏を新しい最高経営責任者(CEO)に充てる人事を発表した。
ブルームバーグによると、今後数カ月間で再建計画を確定する見込みで、投資銀行を再編する取り組みに加え、ミドルオフィスおよびバックオフィス業務における非効率性を検証しているという。
クレディ・スイスの広報担当者は「当行は第3・四半期の決算発表時に包括的な戦略見直しの進捗状況を報告すると表明している。その前に起こり得る結果に関する報道は、完全に推測に過ぎない」と述べた。
ブルームバーグの報道の数時間後、フィッチ・レーティングスはクレディ・スイスの長期発行体格付けを「BBBプラス」から「BBB」に引き下げた。見通しは「ネガティブ」で据え置いた。
フィッチは、クレディ・スイスの収益力が弱いことから、事業再編に多大なコストがかかる場合、重大な実行リスクが生じると指摘した。