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欧米為替見通し:ドル買い継続も、過熱感で105円回復には警戒

発行済 2016-07-13 17:16
更新済 2016-07-13 17:33
欧米為替見通し:ドル買い継続も、過熱感で105円回復には警戒

今日の欧米外為市場では、ドル・円は上値の重い展開となりそうだ。
米金融当局者からは連邦準備制度理事会(FRB)による利上げに慎重な発言が相次ぎ、株高によるドル買いは続く見通し。
ただ、週明け以降のドル急上昇で過熱感に伴う利益確定売りが見込まれるため、105円回復は想定しにくい。


8日に発表された米雇用統計では非農業部門雇用者数が+28.7万人と、予想の+18万人を大きく上回ったが、金融当局者による講演では利上げに関し消極的な発言が聞かれる。
以前はタカ派と位置づけられていたブラード米セントルイス地区連銀総裁は12日の講演で、「政策金利は予見可能な将来において基本的に横ばい」とし、年内ゼロの可能性を示唆。
カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁も日本時間13日午前の講演で、「インフレ率が低い中、(FRBは)利上げを急ぐ理由はない」と述べた。


週明け11日から12日の海外市場にかけては、米利上げ観測後退による株高のほか、日本の経済対策への期待感などを背景にリスク選好的な動きが強まり、ドル・円は一時104円99銭まで上昇した。
前週末の海外市場で一時99円99銭まで下落したことを考慮すると、わずか2営業日で5円(5%)近く上昇。
市場では「上昇ペースが速すぎる」(外為ディーラー)と過熱感が指摘される。
欧米株高が続けばドル買い継続が予想される一方、利益確定売りが出やすいため、心理的節目の105円が上値抵抗ラインとして意識されるだろう。



【今日の欧米市場の予定】
・18:00 ユーロ圏・5月鉱工業生産(前月比予想:-0.8%、4月:+1.1%)
・20:00 南ア・5月小売売上高(前年比予想:+1.4%、4月:+1.5%)
・20:00 米・MBA住宅ローン申請指数(先週)(前回:+14.2%)
・21:30 米・6月輸入物価指数(前月比予想:+0.5%、5月:+1.4%)
・22:00 カプラン米ダラス連銀総裁講演(米国、世界経済)
・23:00 カナダ銀行(中央銀行)が政策金利発表(0.50%で据え置き予想)
・02:00 米財務省30年債入札(120億ドル、リオープン)
・03:00 米・6月財政収支(予想:+230億ドル、15年6月:+504.87億ドル)
・03:00 米地区連銀経済報告(ベージュブック)


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