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欧米為替見通し:ドル・円伸び悩みか、米新政権発足前に慎重ムード

発行済 2017-01-19 17:25
更新済 2017-01-19 17:33
欧米為替見通し:ドル・円伸び悩みか、米新政権発足前に慎重ムード
今日の欧米外為市場では、ドル・円は伸び悩む展開を想定したい。
米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長による利上げに前向きな発言を受けて、ドル買いは継続の見通し。
ただ、20日のトランプ米政権発足を前に、市場には慎重ムードがみられ、ドルの上昇余地は小さくなる可能性がある。


イエレンFRB議長は18日の講演で、「雇用は最大、インフレは2%の目標に近づいている」、「FF金利の誘導目標は2019年末までに3%」などと発言。
それを受けた米長期金利の上昇を背景に、ドル・円は114円台を回復し、本日のアジア市場では115円を目指す展開となっている。
イエレン議長の講演はNY市場終盤の時間帯だったため、本日の欧州市場おいて改めて消化する動きになりそうだ。


今晩はトランプ次期米政権で財務長官に就任予定のムニューチン氏が、上院指名承認公聴会で行う証言が注目される。
11日のトランプ氏の記者会見では、経済政策に関して具体的な見解が示されなかったため、ムニューチン氏の公聴会での発言に市場の関心は高い。


同氏は昨年11月末のインタビューで、海外の投資家が米国の資産に価値を認めているとし、「経済成長と雇用創出に集中することが優先課題」とドル高に振れやすい政策に言及した経緯がある。
ただ、ある市場筋は、「仮に新政権サイドからインフラ整備など景気対策が示されても、自信を持ってドル買いのポジションを構築することは難しい」と述べており、新政権発足前に慎重なムードがみられる。
(吉池 威)


【今日の欧米市場の予定】
・18:00 ユーロ圏・11月経常収支(10月:+328億ユーロ)
・21:45 欧州中央銀行(ECB)が政策金利(主要金利0.00%に据え置き予想)
・22:30 ドラギECB総裁会見
・22:30 米・12月住宅着工件数(予想:118.8万戸、11月:109.0万戸)
・22:30 米・12月住宅建設許可件数(予想:122.5万戸、11月:修正値121.2万戸)
・22:30 米・1月フィラデルフィア連銀製造業景況指数(予想:15.3、12月:修正値19.7)
・22:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:25.2万件、前回:24.7万件)
・ムニューチン次期米財務長官証言(上院指名承認公聴会)



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