プレミアムデータを入手しましょうサイバーマンデーで 最大55%引き InvestingPro特別セールを請求する

東芝株主総会、両案ともに否決 戦略立て直しへ

発行済 2022-03-24 12:27
更新済 2022-03-24 16:37
© Reuters.  東芝が24日に開いた臨時株主総会で、会社側が提案した事業の2分割案は否決された。写真は同社のロゴ。川崎の同社施設で2017年2月撮影(2022年 ロイター/Issei Kato)

[東京 24日 ロイター] - 東芝が24日に開いた臨時株主総会では、会社提案、株主提案ともに否決された。今後、戦略の立て直しを再び迫られる事態となり、同社の経営をめぐり、先行き不透明感が一段と強まった。

<島田社長「あらゆる選択肢検討」>

総会では、会社側が事業の2分割化を、第2位株主3Dインベストメント・パートナーズが非上場化の検討を含め、戦略の見直しを提案。ともに否決された。

今回の決議に法的拘束力はないが、株主の意見が明確に示された以上、見直しは不可避の情勢だ。今月1日の就任後、早速試練の時が訪れた島田太郎社長は「今回示された株主の意見を踏まえ、企業価値向上のために、あらゆる戦略的選択肢の検討を行っていく」と述べた。

マネックス証券で専門役員を務めるイェスパー・コール氏は、今回の結果を「株主は会社に影響を与えることができるが、会社が将来を見出すには結局、強力な経営陣が必要ということ」と総括。両案の否決は「島田社長に一任を与えたものといえる」と受け止めたという。

189人が出席したきょうの総会には、元東芝社員という株主ら14人が、事業売却や経営方針などについて相次ぎ質問。取締役会議長として登壇した綱川智前社長は「変革をわれわれの手で進めたい」と会社提案への理解を重ねて求めたが、叶わなかった。

© Reuters.  東芝が24日に開いた臨時株主総会で、会社側が提案した事業の2分割案は否決された。写真は同社のロゴ。川崎の同社施設で2017年2月撮影(2022年 ロイター/Issei Kato)

<一時5%安の株価反転、大株主が追加取得の思惑か>

総会の結果を受けて、この日の東京株式市場では、後場寄りから東芝株に売り注文が集中。午前の小幅高から一転、一時5%安まで急落した。しかし取引終了にかけて急速に切り返し、0.5%安で取引を終えた。

市場では、大株主らのいわゆるアクティビストが、同社株を追加取得する可能性を指摘する声が出ていた。ユナイテッド・ファースト・パートナーズのアジア調査部門責任者、ジャスティン・タン氏は「会社提案を否決したことでアクティビストは勢いを増すだろう。彼らは圧力をかけ続ける。今後さらに保有株を増やす可能性も考えられる」とみている。

最新のコメント

当社アプリをインストール
リスク開示書: 金融商品や仮想通貨の取引は投資金額を失う高いリスクがあります。仮想通貨の価格は非常にボラティリティーが高く、金融、規制、政治など、外的な要因に影響を受けることがあります。また信用取引はリスクが高いことを十分に理解してください。
金融商品または仮想通貨の取引をする前に、金融市場での取引に関わるリスクやコストについて十分に理解し、専門家の助言を求めたり、ご自身の投資目的や経験値、リスク選好等を注意深く検討することを推奨いたします。
Fusion Media によるこのウェブサイトのデータが、必ずしもリアルタイムおよび正確ではないということをご了承ください。またデータや価格が、必ずしも市場や取引所からではなく、マーケットメーカーにより提供されている場合があります。その為、価格は気配値であり、実際の市場価格とは異なる可能性があります。Fusion Media および当ウェブサイトへのデータの提供者は、当ウェブサイトに含まれる情報を利用したすべての損失に対して一切の責任を負わないものとします。
Fusion Media およびデータ提供者による事前の書面の許可なしに、当ウェブサイト上のデータを使用、保存、複製、表示、変更、送信、配信することを禁じます。すべての知的財産権は当ウェブサイト上のデータの提供者、または取引所が有します。
Fusion Media は当ウェブサイトに表示される広告により報酬を得ることがあります。
上記内容は英語版を翻訳したものであり、英語版と日本語版の間に不一致がある時は英語版が優先されます。
© 2007-2024 - Fusion Media Limited. 無断複写・転載を禁じます