■要約
1. 会社概要と事業内容
イメージワン (T:2667)は、企業使命として掲げる「人の健康、国の安心・安全」への貢献を、イメージ(画像)を核にしたICT利活用を通じて目指すCSV型企業(事業を通じた社会貢献により企業価値を増大させる企業)。
具体的には、主力事業であるヘルスケアソリューション事業(医療画像事業など)のほか、GEOソリューション事業(衛星画像事業など)、Webサービス事業(自由診療領域の検索・予約サイトを関連会社が運営)を展開している。
2. フロー利益が冴えない状況でも、財務体質は大幅に良化
同社のフロー利益は、直近の3期間中(2015年9月期-2017年9月期)、2期において当期純損失を余儀なくされるなど、冴えない状況にあった。
一方、財務体質の安全性を図る代表的な指標の推移を見ると、自己資本比率(単体ベース)が2014年9月期末46.2%→2017年9月期末60.4%(連結ベース52.1%)、流動比率(同)が2014年9月期末231.6%→2017年9月期末 280.0%(同347.6%)、といずれも大幅に良化している。
この間、2016年11月に光通信 (T:9435)の子会社である(株)EPARKとの合弁で(株)イメージワン ゼロットを設立するなど、新たな事業領域への布石は着実に打たれており、財務強化と先行投資を両立してきた経営実績は注目に値する。
3. 2018年9月期決算は想定の範囲内で推移
2018年9月期の第2四半期連結決算は売上高が前年同期比28.6%増の766百万円、営業損失が同22百万円縮小の55百万円、親会社株主に帰属する四半期純損失が同43百万円縮小の39百万円となった。
通期業績予想に対しては、想定の範囲内で推移しているもようである。
安全性指標を見ると、自己資本比率が57.3%(前期末52.1%)と良化、流動比率は339.3%(同347.6%)と極めて健全な水準を維持している。
4. 注目される中期経営計画のアップデート
2018年5月に連結子会社であったイメージワン ゼロットが合併により消滅し、存続会社のエンパワープレミアムが連結子会社ではなく関連会社に該当するため、2018年9月期については、単体決算に移行する。
同社は2016年11月の修正中期経営計画において、2019年9月期の経営数値目標を同社単体では売上高1,600百万円、営業利益110百万円、当期純利益77百万円、連結では売上高2,200百万円、営業利益210百万円、親会社に帰属する当期純利益118百万円、としている。
成長が期待されるWebサービス事業の位置付けも含めて、中期経営計画のアップデートに注目したい。
■Key Points
・明快な企業使命のもと、パートナー戦略により事業展開を推進するCSV型企業。
財務体質強化と先行投資を両立してきた経営実績に注目したい。
・主力のヘルスケアソリューション事業は画像関連領域で厳しい価格競争が続くなか、ウェアラブル心電計を市場投入するなど新領域展開への取り組みを強化している。
・ 2017年9月期連結業績は、GEOソリューション事業とWebサービス事業の先行投資負担もあって赤字転落するも、財務体質は健全性を確保。
単体決算に移行する2018年9月期は増収・黒字転換を見込む。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 前田 吉弘)
1. 会社概要と事業内容
イメージワン (T:2667)は、企業使命として掲げる「人の健康、国の安心・安全」への貢献を、イメージ(画像)を核にしたICT利活用を通じて目指すCSV型企業(事業を通じた社会貢献により企業価値を増大させる企業)。
具体的には、主力事業であるヘルスケアソリューション事業(医療画像事業など)のほか、GEOソリューション事業(衛星画像事業など)、Webサービス事業(自由診療領域の検索・予約サイトを関連会社が運営)を展開している。
2. フロー利益が冴えない状況でも、財務体質は大幅に良化
同社のフロー利益は、直近の3期間中(2015年9月期-2017年9月期)、2期において当期純損失を余儀なくされるなど、冴えない状況にあった。
一方、財務体質の安全性を図る代表的な指標の推移を見ると、自己資本比率(単体ベース)が2014年9月期末46.2%→2017年9月期末60.4%(連結ベース52.1%)、流動比率(同)が2014年9月期末231.6%→2017年9月期末 280.0%(同347.6%)、といずれも大幅に良化している。
この間、2016年11月に光通信 (T:9435)の子会社である(株)EPARKとの合弁で(株)イメージワン ゼロットを設立するなど、新たな事業領域への布石は着実に打たれており、財務強化と先行投資を両立してきた経営実績は注目に値する。
3. 2018年9月期決算は想定の範囲内で推移
2018年9月期の第2四半期連結決算は売上高が前年同期比28.6%増の766百万円、営業損失が同22百万円縮小の55百万円、親会社株主に帰属する四半期純損失が同43百万円縮小の39百万円となった。
通期業績予想に対しては、想定の範囲内で推移しているもようである。
安全性指標を見ると、自己資本比率が57.3%(前期末52.1%)と良化、流動比率は339.3%(同347.6%)と極めて健全な水準を維持している。
4. 注目される中期経営計画のアップデート
2018年5月に連結子会社であったイメージワン ゼロットが合併により消滅し、存続会社のエンパワープレミアムが連結子会社ではなく関連会社に該当するため、2018年9月期については、単体決算に移行する。
同社は2016年11月の修正中期経営計画において、2019年9月期の経営数値目標を同社単体では売上高1,600百万円、営業利益110百万円、当期純利益77百万円、連結では売上高2,200百万円、営業利益210百万円、親会社に帰属する当期純利益118百万円、としている。
成長が期待されるWebサービス事業の位置付けも含めて、中期経営計画のアップデートに注目したい。
■Key Points
・明快な企業使命のもと、パートナー戦略により事業展開を推進するCSV型企業。
財務体質強化と先行投資を両立してきた経営実績に注目したい。
・主力のヘルスケアソリューション事業は画像関連領域で厳しい価格競争が続くなか、ウェアラブル心電計を市場投入するなど新領域展開への取り組みを強化している。
・ 2017年9月期連結業績は、GEOソリューション事業とWebサービス事業の先行投資負担もあって赤字転落するも、財務体質は健全性を確保。
単体決算に移行する2018年9月期は増収・黒字転換を見込む。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 前田 吉弘)