Noriyuki Hirata
[東京 8日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は、前営業日比354円96銭高の3万9347円04銭と反発して取引を終えた。週末の米雇用統計発表後の米株高が好感された上、中東情勢への過度な警戒感が和らいだ。前週末に大幅下落となった反動から買い戻しが先行し、上げ幅は一時600円を超えた。もっとも、一段の上値を追う材料を欠き、買い一巡後は伸び悩んだ。
日経平均は399円高で寄り付いた後も上値を伸ばし、一時625円高の3万9617円36銭に上昇した。市場では「先週末の下げは過剰反応で、買い戻しが先行した」(しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹シニアファンド・マネージャー)との見方が聞かれた。米半導体株高を好感し、指数への寄与度の高い半導体関連株に買いが先行した。為替の円安は、輸出関連株の追い風になった。
米雇用統計の結果については、非農業部門雇用者数が市場予想を上振れた一方、平均時給は予想並みで「米国の景気は強くインフレは鈍化するという株価に都合の良い結果」(国内証券のストラテジスト)との指摘があった。
中東情勢では、イスラエルがパレスチナ自治区ガザ南部からさらに部隊を撤退させ停戦に向けた新たな協議に取り組む姿勢を示し、緊張が緩和。原油先物はアジア市場で下落した。
もっとも、買いが一巡すると、日経平均は伸び悩んだ。今週は米消費者物価指数(CPI)の発表を控えている上、中東情勢への警戒感も根強い。一段の上値追いの材料を欠く中、「株高は、ひとサイクルを終え、日柄調整に入っていくのではないか」(藤原氏)との見方が出ていた。
TOPIXは0.95%高の2728.32ポイントで取引を終えた。東証プライム市場指数は前営業日比0.95%高の1404.32ポイントだった。プライム市場の売買代金は4兆0633億4300万円。東証33業種では、値上がりは輸送用機器や証券、石油・石炭製品など31業種で、値下がりは鉱業と空運の2業種だった。 東京エレクトロンやトヨタ自動車がしっかり。三井物産は上場来高値を更新した。一方、先週末に決算を発表した安川電機は朝高後、マイナスに転じた。アドバンテスト、中外製薬は弱かった。
新興株式市場は、東証グロース市場250指数が0.9%高の697.26ポイントと、反発した。新規上場したイタミアートの初値は公開価格を25%上回る2000円で、初値を下回る1753円で取引を終えた。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが1226銘柄(74%)、値下がりは383銘柄(23%)、変わらずは43銘柄(2%)だった。
終値 前日比 寄り付き 安値/高値
日経平均 39347.04 +354.96 39391.98 39,197.00─3
9,617.36
TOPIX 2728.32 +25.70 2722.61 2,718.20─2,
740.55
プライム市場指数 1404.32 +13.24 1401.37 1,399.15─1,
410.60
スタンダード市場指数 1257.14 +5.73 1257.17 1,253.53─1,
260.30
グロース市場指数 881.26 +7.97 878.13 876.07─882.
32
グロース250指数 697.26 +6.22 694.97 692.93─698.
37
東証出来高(万株) 156579 東証売買代金(億円 40633.43
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