[イスタンブール 5日 ロイター] - 国際航空運送協会(IATA)は5日、世界の航空会社の2023年の利益予想を47憶ドルから98億ドルへ2倍以上に引き上げた。旅行需要が旺盛で、新型コロナウイルス禍からの回復が進んでいることを示した。
収入は8030億ドルと、新型コロナ流行前の2019年の8380億ドルに近い水準となる見込み。
IATAのウィリー・ウォルシュ事務局長は、マクロ経済の見通しが弱くなっても高水準の雇用が需要を押し上げていると指摘。お金を使うことや娯楽のための借金に消費者は安心感を感じる傾向があると述べた。
その一方で、供給網の問題や空港使用料の上昇などが回復の足かせになっていると指摘。「OEM(相手先ブランドによる生産)のサプライヤーは供給網の障害に対処するのが遅すぎたため、コストが上昇し(航空会社は)航空機の配備がしにくくなっている」と語った。
「航空会社の間で不満が高まっており、解決策を見出す必要がある」と訴えた。
需要が大きく回復しているにもかかわらず乗客1人当たりの利益は2.25ドル程度に過ぎず、航空業界の低い収益性は持続不可能と述べた。