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欧州、市民にエネルギー消費節約促す ロシア産ガス逼迫懸念で

発行済 2022-03-31 08:10
更新済 2022-03-31 08:18
© Reuters.  3月30日、ロシアからの天然ガス供給が途絶える懸念が強まるなか、欧州の一部の国は、国民にエネルギー消費節約を呼び掛けた。1月31日撮影(2022年 ロイター/Dado Ruvic)

[ブリュッセル/ロンドン 30日 ロイター] - ロシアからの天然ガス供給が途絶える懸念が強まるなか、欧州の一部の国は30日、国民にエネルギー消費節約を呼び掛けた。

ドイツはガス確保が難しくなる事態に備える「早期警戒」を宣言。ハベック経済相は「たとえ1キロワット時の削減であっても重要だ」と強調した。

国際エネルギー機関(IEA)は欧州連合(EU)域内の全ての建物の設定温度を2度下げれば、200億立方メートルのガス節約につながると試算。現在の価格で280億ドル程度に相当する。

これは、EUがロシアから毎年購入する1550億立方メートルのガスの約13%に相当する。

オランダ政府もまた、ガス使用量削減を国民や企業に促す取り組みを今週末に開始すると表明。フランス規制当局は国民に、ガス消費削減で連携を呼び掛けた。

© Reuters.  3月30日、ロシアからの天然ガス供給が途絶える懸念が強まるなか、欧州の一部の国は、国民にエネルギー消費節約を呼び掛けた。1月31日撮影(2022年 ロイター/Dado Ruvic)

一方、デンマークは石油消費量削減に向け、高速道路の速度制限を一時的に引き下げる案を検討している。アイルランドのライアン運輸相は今月、ガソリン税減税を発表した際、運転速度を下げれば燃料使用量を減らせると指摘した。

IEAは、先進国で道路の最高速度を時速10キロ下げれば、乗用車の燃料消費を日量29万バレル、トラックは同14万バレル、抑えられると試算している。

しかし、EUから離脱した英国はIEAの提言を受け入れない考えを示し、ロシア産に代わる原油の確保を目指している。

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