[チューリヒ 23日 ロイター] - スイスの金融大手クレディ・スイスは経営再建の資金を確保するため、約20億スイスフラン(20億ドル)の増資のほか、転換社債の発行を検討している。現地紙ゾンタークスツァイトゥングが複数の匿名筋の話として報じた。
同行は27日に再建計画と四半期決算を発表する予定。
投資家から新たに調達する資本を抑制するため資産売却を急いでいるが、資産売却だけでは経営再建の費用を賄えないという。
同紙は中東湾岸地域の投資家が資金を拠出する可能性があるとの情報を伝えている。
経営陣は、スイス連邦金融市場監督機構(FINMA)から指示があった場合や中核的自己資本が一定の水準を下回った場合に利用する転換社債の発行も検討している。
同紙によると、合併・買収(M&A)助言業務とレバレッジドファイナンス業務は新部門に統合され、外部の投資家から出資を受ける可能性が高い。
約5000人の人員削減計画は、さまざま事業の売却を通じて行われるため、費用は大方の予想を下回る見通しという。
クレディ・スイスの広報担当はコメントを控えている。