[シンガポール 27日 ロイター] - シンガポールの石油掘削装置(リグ)建造大手セムコープ・マリン(セムマリン)は、複合企業ケッペルで同業を手掛ける海洋部門と合併することで合意した。規模は数十億ドル。政府系投資会社テマセクの支援を受ける両社は業界の低迷に対応するため、1年前から交渉を進めていた。
赤字となっている両リグ建造部門は、長年の供給過剰と原油価格の変動、さらに新規受注の減少によって大きな打撃を被っている。また、再生可能エネルギーへの世界的な移行などの影響も受けている。
セムマリンの大株主であるテマセクは、最終的に合併会社の33.5%の株式を保有し、筆頭株主となる。ケッペルとその株主は合併会社の株式56%を所有し、セムマリンの株主が残りを所有する。
セムマリンの時価総額は26日終値で41億シンガポールドル(約30億米ドル)。セムマリンの上場ステータスは合併企業に引き継がれる。
ケッペルは、合併会社の株式46%を株主に分配し、10%の株式を保持するとしている。
両社の株式は27日、取引が停止された。
セムマリンとケッペルは人員削減の可能性についてはコメントを控えている。