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プロパスト Research Memo(4):パターン化でデザイン性と低コストを両立

発行済 2019-02-08 15:44
更新済 2019-02-08 16:21
© Reuters.  プロパスト Research Memo(4):パターン化でデザイン性と低コストを両立
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■賃貸開発事業1. 事業概要プロパスト (T:3236)は利便性の高い物件を自社保有し、同社のネットワークを駆使して空室率を最小限に抑制するとともに、優良なテナント付けを行うなかで賃貸業務を行っている。

首都圏エリアを中心とした立地で、かつ、最寄り駅から徒歩10分圏内のマンション用地を取得し、40~50坪程度の小さな土地を中心に、20戸以下の小規模な中低層物件に狙いを定める。

投資額は1物件当たり土地購入を1~2億円程度にとどめ、20戸程度の1棟で3~5億円程度での売却を目標としている。

賃貸開発事業の2019年5月期第2四半期の売上高は前年同期比38.2%増、営業利益も同51.4%増と大きく伸びて、会社全体の業績をけん引した。

営業利益率は前年同期の20.6%から22.6%に上昇し、同社の中では最も収益性が最も高い事業である。

また、売上高では会社全体の34.9%、営業利益でも57.3%を占め、同社の稼ぎ頭になっている。

同事業好調の要因は、相続税対策として銀行借入によって物件を購入する個人投資家層が多いことや、最近では企業の社宅ニーズが増えているのに対し、同社がこれらのニーズにマッチする物件を供給していること等だろう。

2. 特長分譲開発事業などで培った同社のデザイン力を生かし、コストを抑制しながら、ハイセンスな賃貸マンションを建築することで個人投資家層を対象に売却を行う。

小規模かつ中低層物件に特化することで、物件取得時以降の外部環境の変化や建築費用の上昇等の変動要因の影響を抑制する。

竣工した物件については、一時的には同社で保有するものの、その後は外部環境を勘案しながら、売却時期を検討する。

徹底的なコンセプト重視の分譲開発事業とは違い、賃貸開発事業ではパターン化を行うことで、外壁をコンクリートの打ちっぱなしにするなど、デザイン性を損なうことなく、低コストを実現している。

「グランジット」シリーズは6階以上の物件でエレベーターが付くが、「コンポジット」シリーズは5階以下の物件でエレベーターはなく、初期投資が安くできる。

また、分譲開発事業と同じく、ローンが付きやすいRC造にこだわって展開している。

近年スタートした事業ではあるが、戦略的には重要な位置付けとなっている。

売却先は個人投資家を主な対象にしており、最近では、アジアの富裕層が全体の15%程度を占めるという。

視覚的に訴求するような資料を作成し、建物や部屋のデザイン性を強調しながら、立地の良さや利回りを明記し提案に使用しており、仲介会社からも評判が良いようだ。

3. 実績例賃貸開発事業の最近の主な実績例は以下のとおり。

(1) コンポジット早稲田(東京都新宿区西早稲田、2019年1月竣工)(2)FIORE KOMAGOME(東京都豊島区駒込、2018年12月竣工)(3)コンポジット久が原(東京都大田区南久が原、2018年12月竣工)(4)コンポジット西小山(東京都品川区小山、2018年12月竣工)(5)コンポジット三ノ輪ラシクラス(東京都台東区下谷、2018年11月竣工)(6)コンポジット上野毛(東京都世田谷区上野毛、2018年11月竣工)(7)コンポジット渋谷松濤(東京都渋谷区神泉町、2018年10月竣工)(8)コンポジット荻窪ラシクラス(東京都杉並区上荻、2018年10月竣工)(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)

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