[オタワ 8日 ロイター] - カナダ統計局が8日発表した6月貿易収支赤字額は37億3000万カナダドル(27億7000万米ドル)と、2020年10月以来2年8カ月ぶりの水準に膨らんだ。輸出の減少率が2.2%と、輸入の0.5%を上回ったためだ。
ロイターがまとめた市場予想は29億カナダドル。5月の赤字額は34億4000万カナダドルから26億8000万カナダドルに改定された。
6月の輸出は幅広い品目で落ち込み、特に金属と非金属鉱物が足を引っ張った。
キャピタル・エコノミクスのアシスタントエコノミスト、オリビア・クロス氏は「海外需要の弱まりと、供給不足緩和の追い風がやんだことが6月の輸出に打撃を与え、これで第2・四半期国内総生産(GDP)を外需項目が圧迫するのが確実になっている」と述べた。
クロス氏によると、外需の下振れは第2・四半期の成長率が前期の3.7%から1.2%に減速する要因の1つになりそうだという。