[22日 ロイター] - ソフトバンクグループ (T:9984)が、共用オフィス「ウィーワーク」を運営する米ウィーカンパニーのアダム・ニューマン最高経営責任者(CEO)を交代させる方法を模索している。4人の関係筋が22日、明らかにした。
ウィーカンパニーは、新規株式公開(IPO)を予定しているが、赤字拡大という財務内容の悪さに加え、ニューマンCEOが圧倒的な議決権を持ついびつな経営構造に対する懸念から投資家が敬遠。前週、IPOを延期した。
IPO延期は、最大出資者であるソフトバンクに打撃となった。1月に出資した際には470億ドルとされたウィーカンパニーの企業価値は、いまや100億ドル程度との指摘もある。
関係筋によると、ウィーカンパニーの取締役会の一部メンバーが、どのようにしてニューマンCEOを退任させるか検討している。何人の取締役が「反ニューマン氏」かは不明。
ウィーカンパニーの取締役会は、ニューマン氏を含め7人で構成。ソフトバンク、ベンチャーキャピタルのベンチマーク・キャピタル、中国のプライベートエクイティ(PE)弘毅投資(ホニー・キャピタル)が各1人ずつ取締役を送り込んでいる。関係筋によると、ベンチマークもニューマン氏退任を望んでいる。ホニー・キャピタルの見解は不明。
ウィーカンパニーは今週、取締役会を開催する予定で、その際にCEO交代が提起される可能性がある。
関係筋によると、ソフトバンクは、ヘッドハンティング会社に次期CEOとして社外の人物を探してもらい、その間、ニューマン氏に暫定CEOになってもらうことを、選択肢の一つとして検討している。
ウィーカンパニーとソフトバンクはコメントを差し控えた。ニューマン氏、ベンチマーク・キャピタル、ホニー・キャピタルのコメントは得られていない。
この件は、米ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)紙が最初に報道した。