[ワシントン 18日 ロイター] - 中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)[HWT.UL]は、第5世代(5G)移動通信システム技術の使用許諾に向け、複数の米通信会社と初期段階の協議を行っている。同社の上級副社長で取締役員のビンセント・パン氏が18日、ロイターに明らかにした。
複数の企業が、長期的な契約や1回限りの権利移譲に関心を示しているという。企業の名称や数には言及しなかった。
パン氏は、訪問先のワシントンで「複数の企業がわれわれと協議しているが、実際に交渉をまとめるのは長い道のりだ」とし、協議は数週間前に始まったばかりで、詳細を詰める段階には至っていないと説明した。
米政府は今年5月、ファーウェイを安全保障上の懸念がある企業を列挙したリストに追加し、同社に対する事実上の禁輸措置を決定した。
一回限りの手数料を徴収して、5G関連の特許やライセンス、コード、生産ノウハウへのアクセスを認める案は、ファーウェイの任正非・最高経営責任者(CEO)が先月、米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)や英誌エコノミストのインタビューで明らかにしていたが、米企業が関心を示しているかどうかは不明だった。
パン氏は、現在進行中の協議が合意に達するかどうかについて明言を避け、1回限りの取引では、企業にとって、プラットフォームの持続的な改善に必要な研究開発投資コストがかなりかかると指摘した。