[ソウル 23日 ロイター] - 韓国のLGディスプレー (KS:034220)が発表した第3・四半期(7─9月)決算は、市場予想を上回る営業赤字を計上した。液晶パネルの価格下落が響いた。
第3・四半期の営業赤字は4370億ウォン(3億7270万ドル)。前年同期は1400億ウォンの黒字だった。
赤字計上は3四半期連続。リフィニティブ・スマートエスティメートによると、市場予想は3220億ウォンの赤字だった。
売上高は5%減の5兆8000億ウォン。
LGは声明で「テレビ用液晶パネルの価格が市場の予想以上に急激に下落した」と表明。液晶パネルの生産ラインを縮小する方針を示した。
トレンドフォース傘下のウィッツビューのデータによると、主力のテレビ用50インチ液晶パネルの価格は、第3・四半期に前年比で16%近く下落した。
アナリストによると、政府の補助金を受けている中国メーカーが市場シェア拡大のため、積極的に液晶パネルを生産しており、世界的に供給が過剰になっている。
LGディスプレーは先月、パネル生産の効率化のため、国内生産ラインの従業員を対象に希望退職制度を発表した。
アナリストは、米アップルの新型iPhone向けに有機ELパネルを大量に受注できれば、テレビ向け液晶パネル価格下落の影響を相殺できるとの見方を示している。
LGディスプレー株は今年21.3%値下がりしている。