[上海 28日 ロイター] - 中国系動画投稿アプリ「TikTok」(ティックトック)は28日、イスラム教徒に対する中国の扱いを批判する内容の動画を削除したことについて投稿者に謝罪するとともに、削除後1時間も経たないうちに再掲載したと釈明した。
問題となっている動画はフェローザ・アジズと名乗る女性が前週に投稿。急速に拡散され、160万回再生された。まつ毛をカールするコツを紹介しながら、イスラム教徒に対する中国の扱いについて語り、現在の境遇について認知を広げたいと述べている。
女性は今週、ツイッターへの投稿で、ティックトックのアカウントを1か月間停止されたと明らかにし、27日には動画が一時的に削除されたと述べていた。
TikTokはこの動画が50分間削除されていたと認めた。同アプリの米国における安全管理の責任者、エリック・ハン氏は、「ティックトック側のミスについて、この利用者に謝罪したい」と述べ、過激なコンテンツを排除する作業における人的なミスだったと説明。
「我々のガイドラインがこの動画のようなコンテンツを排除するものでは全くなく、削除されるべきではなかったと明確化する必要がある」とした。
アジズと名乗る女性からコメントは得られていない。
この女性は動画で少数民族ウイグル族には言及していないが、その後にツイッターで、ウイグル族のことについて語っていたと明らかにしている。
ロイターはこれより先、バイトダンスが米国の10代、20代の若者に人気が高いティックトックを中国事業の大半から切り離す取り組みを強化していると報じた。米政府の安全保障上の懸念に対応した措置だという。[nL4N2872BA]
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