[ワシントン 13日 ロイター] - 米下院監視委員会の小委員会のスティーブン・リンチ委員長は13日、スマートフォンアプリの外国との関係に関する情報公開をめぐり、グーグル (O:GOOGL)とアップル (O:AAPL)の両社に書簡を出した。ティックトックやグラインダーなど中国の人気アプリへの懸念を示した。
リンチ氏は声明の中で、アプリ開発者に対して外国との関係開示を要求しているかどうか、グーグル、アップルに議会へ通知するよう求めたと語った。
中国がソーシャルメディアアプリを通じ、米国市民の個人情報を収集しているのではないかとの懸念は、米中間の難しい論点の1つだ。
10代の若者に幅広く人気があるティックトックの運営会社は、中国のIT企業、字節跳動(バイトダンス)だ。一方、米当局の安全保障上の懸念を受け、中国のゲーム開発会社、北京昆侖万維科技は、2020年6月までに同性愛者向け交流サイト「グラインダー」を売却すると表明している。
声明では「最近の報道によると、一部の外国企業や開発者がアプリを通じ、米国市民の個人情報を自国政府に提供している可能性があり、安全保障上の重大なリスクがもたらされているとの見方が浮上している」と指摘。「米国の法律では、アプリを通じて利用者の膨大な個人情報を収集することは認められている」としている。
アップル、グーグルからコメントは得られていない。
ティックトックは現在、対米外国投資委員会(CFIUS)による調査を受けている。同アプリをめぐる懸念を受け、運営会社のバイトダンスは、同アプリを中国事業から切り離すための手続きを進めている。CFIUSは、同アプリが保有する個人情報について、米国内で安全に保管され、中国当局に漏れることがないよう保証するよう求めている。 OLJPTEC Reuters Japan Online Report Technology News 20191215T225940+0000