[ラスベガス 8日 ロイター] - チャオ米運輸長官は8日、世界最大の家電IT見本市CESで、自動運転車開発に関する新たなガイドライン「AV4.0」を公表した。38の省庁と連邦政府機関の取り組みをまとめ、トランプ政権としての統一的な基本姿勢を打ち出した形だ。
チャオ氏は「AV4.0からのメッセージは、より安全で性能が高く、包括的な輸送に向けて、連邦政府が総動員態勢になっているということだ」と強調した。
今回はあくまでガイドライン(指針)で、自動運転車の安全性確保に向けた新規制の導入は見送られた。チャオ氏は最近のロイターのインタビューで、オバマ前政権のあれこれと細かく指図する方法はイノベーションを妨げると批判している。
ホワイトハウスの技術アドバイザーを務めるマイケル・クラチオス氏も、AV4.0は「安全な自動運転技術を発展させる環境を育てる力」になるとの見方を示した。
51ページにおよぶAV4.0の公表文書によると、政府は「柔軟で、技術に対して中立的な政策を採用・促進し、連邦政府や外国政府ではなく、一般の人々が最も経済合理性があり、効果的な輸送・移動の手段を選択できるようにする」という。
ただ、自動車の安全性を推進する団体は、自発的で強制力のないトランプ政権のやり方では、人々を守るために必要な自動運転車の安全基準を整備できないと懸念している。
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