[東京 26日 ロイター] - ソフトバンク (T:9434)は25日、同社の元社員が不正競争防止法違反の疑いで警視庁に逮捕されたと発表した。警視庁は元社員が会社の機密情報を不正に取得し、ロシア側に渡した疑いがあるとみていると報じられている。
ソフトバンクは、元社員が同社の作業文書などを無断で社外に持ち出したとする一方、顧客の個人情報や通信の秘密に関わる情報など機密性の高い情報は一切含まれていないとしている。
共同通信などは、元社員が在日ロシア通商代表部の情報機関員とみられる職員に情報を渡した疑いがあると報じている。警視庁は外務省を通じてロシア側に対し、職員の男など2人の出頭を要請したという。
警視庁はロイターの取材に対し、48歳の男を不正競争防止法違反の容疑で逮捕したと認めたものの、詳細は明らかにしなかった。
在日ロシア大使館は「西側諸国で流行している、スパイヒステリーという陳腐な反ロシア的臆測に日本が加わったことを残念に思う」とツイッターに投稿。「両国間の連携を改善し、容易ではない問題解決のために前向きな雰囲気を醸成していくとの合意に反する」とした。
ソフトバンクは「多大なるご心配とご迷惑をかけたことを深くお詫びする」とコメント。捜査に全面的に協力していくとしている。