[モスクワ 29日 ロイター] - 中国・広東省の広州市にあるロシア領事館は29日、ロシアと中国が新型コロナウイルスのワクチンの開発に着手し、中国がウイルスのゲノムをロシアに引き渡したと発表した。
ロシア領事館はウェブサイトに掲載した声明で「ロシアと中国の専門家がワクチンの開発に着手した」と明らかにした。
ロシアと中国の科学者が一緒に作業しているのか、それとも個別に作業しているのかは明らかになっていない。これまでに同領事館のコメントは得られていない。
領事館の声明は「中国側がウイルスのゲノムをロシア側に引き渡した。これでロシアの科学者らは発現検査を迅速に行うことができ、2時間以内に人体の中でウイルスを特定することが可能になる」と説明している。
新型肺炎による中国での死者は29日に132人に増え、確認された感染者数は6000人近くにのぼっている。
ロシアでは、新型コロナウイルスによる肺炎の感染者はこれまでのところ確認されていないが、衛生当局によると、28日以降、中国から帰国するすべてのロシア人旅行者を対象に検査を行っている。
同領事館によると、ロシアは武漢市のある湖北省からロシア国民を退避させるため中国側と協議している。
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