[東京 4日 ロイター] - シャープ (T:6753) は4日、2020年3月期の通期連結売上高見通しを前年比2.1%増の2兆4500億円へと下方修正すると発表した。従来予想は2兆6500億円。デバイス事業の需要回復が当初予定より遅れていることなどが要因。
営業利益予想は1000億円(前年比18.8%増)で据え置いた。
会社側は、不透明な世界経済の先行きに加え、デバイス事業の需要回復が想定より後ずれしたことなどが下方修正の理由と説明している。なお、新型コロナウイルスの影響は今回予想に織り込まれていない。
2019年4─12月期の営業利益は前年同期比2.7%減の663億円、売上高は同0.9%減の1兆7555億円だった。
海外では白物家電が好調だったが国内での消費増税前の駆けこみ需要の反動が大きく、減収・減益となった。特にテレビを含む「8Kエコシステム」部門の同期営業利益は前同比27.6%減と低調だった。
同社はジャパンディスプレイ(JDI) (T:6740)と白山工場(石川県白山市)の売却交渉をしていると報じられており、同社代表取締役野村勝明氏は「当社における業績への寄与、リスクを社内で慎重に検討している状況。顧客との条件交渉はこれから」と述べた。
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(新田裕貴)