[東京 10日 ロイター] - 三菱電機 (T:6503)は10日、一部のパワー半導体製品で、出荷検査に不備があったと発表した。パワーデバイス製作所(福岡市)が製造するパワー半導体で、2014年11月上旬から19年6月下旬までの約4年8カ月にわたり、顧客と決めた規格どおりの検査を実施せず、2種の計4705台を出荷した。
品質管理強化の取り組みの中で昨年6月に判明した。同顧客向け全製品の確認などで公表までに時間を要した。品質検証の結果、該当する製品の機能や安全性に問題はないとしている。顧客は、該当するパワー半導体を採用した製品への影響の有無を調査しているところだという。
14年5月に新たな規格を取り決めた後も検査要領書の改訂の確認が不十分で、旧規格で検査していた。意図的でないことを確認したとしている。関係者は社内規則に従って処分する方向という。
同社は、品質管理体制のさらなる強化などに取り組み、ステークホルダーからの信頼回復に努めるとコメントしている。