[台北 12日 ロイター] - 台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業 (TW:2317)は今月末までに中国での生産の50%を再開したい意向だ。関係筋が12日、ロイターに明らかにした。同社はコロナウイルス流行で中国における春節(旧正月)休暇後の生産再開が遅れている。
事情を直接知る立場にある同筋は内部目標に言及し、同社は3月に中国生産の80%を再開することも目指している。
同筋は「出荷は影響を受けるだろうが、具体的な数字を言うには時期尚早だ。残業でうまく調整する可能性がまだあるかもしれないが、(スマートフォンなどの)最終製品に対する消費マインドを確認する必要もある」と述べた。
鴻海からは今のところコメントを得られていない。
鴻海は今週、中国の主要工場について再開許可を取得し、中国東部の昆山にある工場についても11日に生産再開許可を獲得した。内部文書をロイターが確認した。
ただ、関係筋がロイターに語ったところによると、10日時点で中国南部の深センと中央部の鄭州にある主要2工場には労働者の約1割しか戻っていない。この2工場で鴻海の米アップル (O:AAPL)iPhone向け組み立てラインの大部分を占めており、生産のさらなる遅れは世界出荷に打撃となる可能性がある。