[ニューヨーク 2日 ロイター] - 関係筋によると、ソフトバンクグループ (T:9984)の孫正義社長は2日、ニューヨークで開かれた投資家向けの非公開会合で、今後はもう少し慎重になると発言した。
会合に出席した複数の関係者が匿名を条件に明らかにした。
関係筋が先月明らかにしたところによると、物言う投資家として知られる米ヘッジファンドのエリオット・マネジメントは、ソフトバンクに株価の押し上げに向けた改革を要求している。
孫社長は会合で、もう少し慎重になり、人の意見に耳を傾けることを約束すると発言。自分の意見は変わっていないが、もう少し慎重に行動すると述べた。これまで投資家や社外取締役の意見に十分に耳を傾けていなかったとも発言した。
ソフトバンクグループの株価については、保有資産の価値を大幅に下回っており、買いの好機だと指摘。
出資先の米シェアオフィス大手ウィーワークについては、サンディープ・マサラニ新最高経営責任者(CEO)の就任で、ソフトバンクの投資が好転すると指摘。ただ数年かかる可能性があるとの見方も示した。
傘下のビジョンファンドについては、投資先の15%は失敗するかもしれないが、15%は大きな成功を収める可能性があるとし、残りは「まずまず」の投資になるとの見方を示した。
孫社長は、ソフトバンクの投資の成功例として、英半導体設計大手アームと米通信大手スプリントを挙げたという。