[モスクワ/ロンドン 10日 ロイター] - ロシアのノバク・エネルギー相は10日、ロシアは原油市場の沈静化に向けた石油輸出国機構(OPEC)との協調行動を排除しないと述べた。国内通信社が報じた。
ノバク氏はまた、OPEC加盟国とロシアなどの非加盟国で構成する「OPECプラス」の次回会合の5─6月の開催が計画されていることも明らかにした。
このほかペスコフ大統領報道官は、ロシアとサウジアラビアが協調減産を巡る協議を再開する可能性は誰も排除していないと表明した。
こうした中、エネルギー省が11日に国内石油会社を集めた会合を開き、OPECとの将来的な協力について協議することが関係筋の話で明らかになった。
OPECプラスが6日に開いた閣僚会議では、OPECによる追加減産と減産延長に関する提案をロシアが拒否したことで協議は決裂。その後、サウジアラビアが原油の公式販売価格(OSP)を引き下げ、大幅増産の計画を打ち出したことを受け、9日の取引で原油先物は一時約30%急落した。
ロシアのエネルギー省が国内石油会社と会合を開くことで、ロシアがOPECとの協調体制を復活させる見通しが出てくる可能性がある。
OPECとの協調体制に最も強く反対していたのが国内最大の石油会社の国営ロスネフチ (MM:ROSN)。これに対し第2位のルクオイル (MM:LKOH)など他の石油会社はOPECとの協調に前向きだった。
関係筋は、11日の会合で「OPECとの協調体制に戻るかどうか協議する」と指摘。エネルギー省はこの件に関するロイターのコメントの要請に今のところ応じていない。
ロシアがOPECとの協議は可能であると示唆したことなどで、原油価格は上昇している。
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