[シドニー 17日 ロイター] - オーストラリアのピーター・ドハーティー感染・免疫研究所は17日、人間の免疫システムの新型コロナウイルスへの反応が、インフルエンザに対する場合と同じことが分かった、と明らかにした。ハント豪保健相は、ワクチンや治療法の開発に向けた重要な一歩となる、と評価した。
研究所は新型コロナに感染した40代女性の血液を調べた。免疫反応を観察したところ、回復時期を正確に予測することができたという。
研究所は、感染者の中で回復する人と重篤化する人が出る理由を理解する上で役立つとし、ウイルスを解明する上で前進したとしている。
研究に参加したメルボルン大学のケンジェルスカ教授は「われわれの手法を使えば、新型コロナ感染者の免疫反応を理解することが可能になり、死亡した患者に何が欠けていたのかが分かる」などと指摘した。
ハント保健相は、記者団に対して、研究結果は「世界をリード」するものであり、新型コロナ研究における大きな進展との認識を示した。