[19日 ロイター] - 米フェイスブック (O:FB)は19日、同社の複数のプラットフォームを通じて企業が商品を販売できる通信販売サービス「フェイスブックショップス」を導入すると発表した。
フェイスブックは昨年、写真共有アプリ「インスタグラム」と対話アプリ「ワッツアップ」上で限定的な通販サービスを開始しており、ショップスの導入で電子商取引(EC)機能を強化する。フェイスブック幹部は、プラットフォームを企業に有益なものにすることで、ユーザーの伸びが鈍化する中でも広告収入を拡大できると見込む。
ショップスでは、企業は「フェイスブック」やインスタグラムを通じてアクセスできる単一のオンラインストアを開設することが可能になる。また、メッセージ機能の統合も強化され、顧客はワッツアップや「メッセンジャー」、「インスタグラム・ディレクト」を通じて企業側と対話できるようになる。
ライブ動画で新機能を発表したマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は、カナダのショッピファイ (N:SHOP) (TO:SHOP)など8つの電子商取引プラットフォームと今後、連携を深める方針も示した。動画にはショッピファイのトビアス・リュトケCEOも登場した。
フェイスブックの発表直後、ショッピファイの株価は一時売り込まれたが、リュトケ氏が動画に姿を現すと値を戻した。フェイスブックは19日の取引を1.7%高、ショッピファイの米上場株は2%高でそれぞれ終了した。
フェイスブックは、消費者の利用拡大や広告収入の増加を見込んで、ショップスを無料で提供する。ザッカーバーグ氏は「ここでのビジネスモデルは広告だ」とし、「ショップスは企業に有益であり、企業は広告支出を増やすだろう」と述べた。
フェイスブックは、ライブ動画の下部に商品タグを表示し、ユーザーが動画を視聴しながら買い物をできるようにする機能も導入する。