[10日 ロイター] - 米アマゾン・ドット・コム (O:AMZN)は10日、警察による同社の顔認証ソフトウエアの利用について、1年間停止する措置を講じると発表した。同社は警察による同技術の利用を長年支持してきたが、方針を転換した。
顔認証技術を巡っては、米ミネソタ州で黒人男性ジョージ・フロイドさんが白人警官による暴行で死亡した事件を受けて広がった抗議デモの参加者から、不当な逮捕につながる可能性への懸念の声が上がっている。
アマゾンの顔認証サービス「Rekognition(リコグニション)」に関しては、過去の調査で肌の色が濃い人の性別判定が正確でなかったことが指摘されているが、アマゾンはこの調査に反論している。
同社は発表文書で、顔認証技術の倫理的な利用を確実にするよう規制当局に求めてきたと表明。「1年間の停止措置が、議会に適切な規則を導入する十分な時間を与えることを期待する。要請があれば、われわれは協力する用意がある」とした。