[ワシントン 6日 ロイター] - トランプ米大統領は6日、米国の人気カーレースNASCARが南北戦争当時の南軍旗の使用を禁止した措置を批判し、黒人選手の車庫で人種差別を想起させる首輪状の縄が見つかった問題も、「捏造」だと指摘した。
11月の大統領選を控え、トランプ氏は人種問題で「炎上」発言を繰り返している。
NASCAR唯一の黒人ババ・ウォレス選手の車庫で首輪状の縄が見つかった問題では、6月22日のレースで仲間の選手が結束してウォレス氏への支持を表明。その後の連邦捜査局(FBI)の調査により、縄はウォレス氏が車庫を使い始める前の2019年に置かれたもので、事件性はないとの結論が出た。
NASCARはまた、黒人のジョージ・フロイドさんが警官に暴行され死亡した事件を受け、6月に競技場や施設での南軍旗の使用を禁止した。
トランプ氏はツイッターで、「捏造」が発覚して「ババ・ウォレス氏は謝ったのか」と追及。この問題と南軍旗の使用禁止が原因で、NASCARのレースの視聴率は「過去最低になった!」と攻撃した。
NASCARは6日、ウォレス選手への支持継続を表明した。
ウォレス選手は同日ツイッターで、大統領による憎しみであっても「憎しみには日々、愛で返そう」とファンに呼び掛けた。
NASCARの視聴率についてFOXスポーツの担当者は、新型コロナウイルスの感染拡大で日程が不規則になったにもかかわらず、今年のレースの視聴率は昨年を8%上回ったとの調査結果を示した。
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