[21日 ロイター] - 米電気自動車(EV)大手テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は21日、同社株の最近の上昇で再び21億ドル相当の報酬を手にする権利を得た。時価総額と業績に連動した制度の下で、5月に続いて2度目の巨額報酬となる。
テスラ株はこの日午後の取引では3%安だったものの、時価総額の6カ月平均は1500億ドルになった。マスク氏は給与を受け取っていないが、2018年には時価総額や業績目標の達成度などに応じて12回(12トランシェ)に分割されたストックオプションを受け取る報酬体系が定められている。
同氏は今年5月、時価総額の6カ月平均が1000億ドルを超えた時点で、最初のトランシェ部分を手にした。
トランシェの権利を獲得するとマスク氏は、テスラ株169万株を1株当たり350.2ドルで購入するオプションが与えられる。現在の株価(1594ドル)で算出すると、マスク氏が仮に、5月のトランシェと今回のトランシェで得た株を売却した場合、1トランシェ当たりほぼ21億ドル、合わせて42億ドルの利益を得ることになる。
同氏に5月に付与された初回のトランシェは当時約7億ドル相当だったが、その後の株価上昇に伴い膨らんでいる。
テスラ株は、セダン「モデル3」の販売台数拡大で、この1年に500%以上高騰している。
同社は22日、第2・四半期決算を発表する予定。リフィニティブがまとめたアナリスト予想平均は、純損益が2億4000万ドルの赤字となっている。1カ月前の予想はほぼ3億4000万ドルの赤字だった。