[シドニー 27日 ロイター] - オーストラリア競争消費者委員会(ACCC)は27日、米アルファベット傘下のグーグル (O:GOOGL)が豪国内のユーザーの個人情報を明確な同意なしにマーケティングのために利用したとして、連邦裁判所に申し立てを行った。
ACCCは、グーグルが2016年に、グーグルアカウントの個人情報と、サードパーティーのサイトでユーザーが行うアクティビティーの情報を結び付けてデジタル広告を展開したことについて、ユーザーの承諾を得なかったほか、通知もしなかったとしている。
ACCCのシムズ会長は、このようなユーザーに誤解を与えるような行為によって、グーグルは市場における強い力を手にし「多額の利益を得た」と批判。
「グーグルは、グーグルと関係のないウェブサイトでの行動を含む、大量の個人情報をどのように活用するのかについて、オーストラリアの消費者を欺いたと、われわれは認識している」とした。
これに対しグーグルは、同社による情報利用を受け入れるかどうかは任意で、容易に理解できる通知文を通じて同意を得ている、と反論した。
ACCCのシムズ会長は、グーグルに対して「数百万規模」の罰金を科すことを求めていくと述べたが、具体的な金額には触れなかった。
データのプライバシー問題については、世界的に規制強化の動きが強まっており、欧米では最近、ハイテク企業によるユーザーデータの扱いを巡る議論が活発になっている。