[30日 ロイター] - 交流サイト最大手の米フェイスブック (O:FB)が30日発表した第2・四半期決算は売上高がアナリスト予想を上回った。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)でオンラインサービス利用が増える中、企業がマーケティング予算をデジタル広告に振り向けた。
株価は引け後の取引で7%急伸した。
総売上高は186億9000万ドル。前年同期の168億9000万ドルから増加し、リフィニティブのアナリスト予想の174億ドルも上回った。
増収率は約11%と上場後で最低となったが、アナリスト予想の3%は上回った。
売上高のほぼ全てを占める広告収入は10%増の183億ドル。
7月には黒人男性暴行死事件に関連し、フェイスブックの人種差別やヘイトスピーチなどへの対応をめぐって広告ボイコットを呼び掛ける動きが広がったが、同社は第3・四半期の広告収入についても市場予想を上回る伸びを見込んでいる。
数百万に上るフェイスブックの広告主のうち、ボイコットに参加したのは約1100社にとどまっている。こうした動きに賛同する企業にはユニリーバ (L:ULVR)やスターバックス (O:SBUX)、コカ・コーラ (N:KO)など大手も含まれるが、フェイスブックの広告収入の大部分は中小企業が占める。
フェイスブックによると、7月の最初の3週間の広告収入は前年同期比10%増と、第2・四半期と同様のペースで伸びており、第3・四半期を通じてこのペースを維持する見通しという。
イーマーケッターのアナリスト、デブラ・エイホ・ウィリアムソン氏は、フェイスブックが新型コロナの影響を乗り切る上で、写真共有アプリのインスタグラムが「主要な役割」を果たしたとの見方を示した。
同氏は「フェイスブックは特に在宅向けの商品やサービスを手掛ける企業を引き付けることに成功している」と指摘。また「インスタの売上高に関する詳細は公表されていないが、全体の売上高へのインスタの寄与度は急速に高まっているとみられ、インスタの成功がフェイスブック全体を押し上げているだろう」と述べた。
第2・四半期の純利益は51億8000万ドル(1株当たり1.80ドル)。アナリストの1株利益予想は1.39ドルだった。前年同期は、個人情報保護の不備を巡り連邦取引委員会(FTC)に支払った制裁金が影響し、26億2000万ドルだった。
総経費は4%増の127億ドル。アナリスト予想は125億ドルだった。
月間アクティブユーザー数は27億人で、予想の26億2000万人を上回った。
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