[ブリュッセル 4日 ロイター] - 欧州連合(EU)の規制当局は4日、米アルファベット (O:GOOGL)傘下のグーグルによるウエアラブル端末メーカーのフィットビット (N:FIT)買収計画について調査を開始した。
グーグルは先月13日、買収計画を巡るEU当局の競争法(独占禁止法)上の懸念に対応し、フィットビットが持つ健康関連データをターゲティング広告に利用しないとロイターに明らかにしていた。
EUの規制当局は、買収によりオンライン広告におけるグーグルの支配的地位が一段と強まるとしたほか、データ利用に関するグーグルの約束は懸念を和らげるには不十分だとした。
EU執行機関の欧州委員会は、ウエアラブル端末を介して収集されたデータが「現時点でオンライン広告市場における重要な優位性になると言える」と指摘。競合による対抗が難しくなり、結果的に広告の価格上昇につながる可能性があると懸念を示した。
欧州委は12月9日までに調査の結論を出すという。
グーグルは昨年11月、フィットビットを21億ドルで買収すると発表。急成長しているウエアラブル端末市場で米アップル (O:AAPL)や韓国のサムスン電子 (KS:005930)を追い上げる狙いがある。