[13日 ロイター] - 米アップル (O:AAPL)と米アルファベット (O:GOOGL)傘下グーグルの2社は13日、自社のアプリ内課金ガイドラインに違反したとして、それぞれのアプリストアから人気ゲーム「フォートナイト」を削除した。これを受けて同ゲームを開発したエピック・ゲームズは2社を提訴した。
2社は、これに先立つ13日にフォートナイトアプリで独自に課金する機能が開始されたことが違反行為だとしている。
エピックは、アプリストアに関連した2社の多くの商慣行をやめさせる命令を出すよう裁判所に求めている。
カリフォルニア北部地区裁判所に提出された訴状は「アップルは同社がかつて激しく非難していたものになっている。それは市場を支配し、競争を阻害し、イノベーションを抑えつけようとする巨大企業だ。アップルは往年の独占企業よりもさらに大きく、力強く、定着しているほか、より悪質だ」と主張した。
エピックはさらに、ソーシャルメディア上でアップルを攻撃。ハッシュタグ「#FreeFortnite」でキャンペーンを開始し、プレーヤーにフォートナイトへのアクセスが失われればアップルからの返金を求めるよう促すなどしている。
アップルは基本的に、大半のアプリサブスクリプションとアプリ内課金から15─30%の取り分を得ている。アナリストによると、アップルの「アップストア」内での支出ではゲームの貢献が最も大きいとみられている。
アップルは発表文で、アップストアでアプリを10年間提供していたエピックが「アップストアのガイドラインに反する明確な意図」を有する課金機能を開始したことからフォートナイトを削除したと説明。「彼ら(エピック)のビジネス上の利益が今や特別な取り決めを求めることにあるからといって、こうしたガイドラインがあらゆる開発業者に対して公平な条件をつくり、あらゆるユーザーに対してアップストアを安全にしているという事実は変わらない」とした。
一方、グーグルも「プレイストア」からフォートナイトを削除。今のところ訴訟についてのコメントは出していないものの、広報担当者は発表文で「エピックとの協議を継続し、フォートナイトがグーグルプレイに戻る機会を歓迎する」とした。
モバイル分析会社センサータワーによると、アップストアとプレイストアの双方におけるフォートナイトのダウンロード数は7月に約200万件だった。