[19日 ロイター] - 米フェイスブック (O:FB)は、陰謀論を宣伝する集団「Qアノン(QAnon)」のうち、暴力を礼賛する投稿をした800近くのアカウントをこれまでに削除したと発表した。武器使用の意思を誇示したり、さまざまな暴力行為について賛同者を集めたりすることが、公共の安全を脅かすと判断した。
なお1950のQアノンのアカウントが残っているが、今後はユーザーに推奨せず、検索しても結果に反映されにくくする措置を講じた。
Qアノンは、2016年のいわゆる「ピザゲート」(ワシントンのピザ屋を拠点に民主党上層部が児童売春などを行っているという作り話)が流布された後に活動が始まり、トランプ政権の高官を名乗る「Qアノン(匿名のQ)」の投稿がきっかけになったとされる。信奉者らはトランプ大統領を偶像視する一方、民主党とハリウッドのセレブを敵視。連邦捜査局(FBI)は国内の暴力を誘発する恐れがあると警戒し、実際に暴走した一部の信奉者は殺人や誘拐なども行っている。
少なくとも1つ以上のQアノンに所属するフェイスブックユーザーは数十万人に上るとみられるが、同社は正確な人数を示していない。
ツイッターも以前に数百のQアノンのアカウントを削除している。