[27日 ロイター] - 米フェイスブック (O:FB)は27日、有料でオンラインイベントを開催できる交流サイト上の新機能について、iPhoneで提供する場合はアップル (O:AAPL)が収入の30%相当の手数料を取ると利用者に通知する方針が同社に認められず、通知の削除を余儀なくされたとロイターに明らかにした。
フェイスブックによると、アップルからは、アプリ配信の「アップストア」の規約でアプリと「無関係な」情報の表示は禁止されているとの説明を受けたという。
フェイスブックは今月、新機能は交流サイトで影響力があるインフルエンサーや企業が、新型コロナウイルス流行で失った収入を穴埋めする手段として、オンラインイベントを開催するのを可能にしていると説明。アップルには、企業がイベントの収入を全額受け取れるよう、アップストアのアプリ内の課金に対する30%の手数料を免除するよう要請したが、断られたと明らかにしていた。
同社は文書で「中小企業に行くべき資金が実際はどこに納められているのかを人々に理解してもらうための選択肢がかつてないほど必要になっている」とし、アップルには通知表示を拒否されたが、アプリ内で手数料情報を開示するために引き続き取り組んでいるとした。
アップルはコメントの求めに応じていない。
フェイスブックはまた、米アルファベット (O:GOOGL)傘下グーグルのアプリ配信「グーグルプレイ」からダウンロードしたフェイスブックアプリの利用者に、オンラインイベントのチケット販売の手数料は徴収しないというメッセージを表示する予定だったが、ロイターが調べたところ、そのような表示はない。
アップストアの手数料を巡りアップルに対抗しているのはフェイスブックだけでなく、人気ゲーム「フォートナイト」の開発元の米エピック・ゲームズが反トラスト法(独占禁止法)に抵触しているとしてアップルを訴えている。