[香港 22日 ロイター] - 米政府が中国の対話アプリ「微信(ウィーチャット)」の新規ダウンロードを禁止すると発表した18日以降、米国で同アプリのダウンロードが急増したことが分かった。
米商務省は18日、国家安全保障上の懸念を理由に、アップル (O:AAPL)やグーグル (O:GOOGL)に米国のアプリストアからウィーチャットを削除するよう義務付けた。だが米連邦地裁は20日、この措置の仮差し止めを命令。商務省は21日、異議を申し立てる方針を明らかにした。
データ分析会社センサー・タワーによると、米国内でのウィーチャットのダウンロード件数は18日と19日の2日間で約5万4000件と、11─12日の1900件の28倍に上った。
テンセントのビジネス向け対話アプリ「WeCom(ウィーコム)」の米ダウンロード件数も18、19両日で5万8000件と、11─12日の300件の193倍に急増した。ウィーコムは、トランプ大統領が8月にウィーチャットを禁止すると発表した数日後に、「WeChat Work(ウィーチャットワーク)」から名称が変更された。
ロイターがテストしたところ、ウィーコムをダウンロードしたユーザーはウィーチャットのアカウントとリンクさせ、ウィーチャット上の連絡先を追加できる。そうすれば、ウィーチャット上の連絡先がウィーコムをダウンロードしていなくても、メッセージを送ったりすることが可能になる。
テンセントは中国メディアに対し、ウィーコムはウィーチャットとは全く異なる商品だと説明した。