[台北 23日 ロイター] - 半導体受託生産世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC) (TW:2330)の劉徳音(マーク・リュウ)会長は23日、米中の保護主義の高まりはコスト高につながるとの考えを示した。
劉会長は台北で開かれた半導体関連の会議で、過去約40年間にわたり、半導体業界は世界的に自由な情報交換の恩恵を受けてきたと指摘。「ただ、将来的にこうした環境は変化する可能性がある。情報交換がそれほど自由でなくなり、関税が導入される可能性がある。こうした状況に備える必要がある」と述べた。
その上で「太平洋の両側で自国の供給網を自己完結化させる動きが出ている」と指摘。「第1に、競争が激化する。第2に、開発と製造にかかる費用が増大する」と述べた。
TSMCは120億ドルを投じて米アリゾナ州に工場を建設する計画。