[台北 24日 ロイター] - 台湾の蔡英文総統は24日、米中貿易戦争で打撃を受けている台湾の半導体産業を支援する方針を示した。
台湾の半導体受託生産(ファウンドリー)大手、台湾積体電路製造(TSMC) (TW:2330)は7月、米政府による中国の華為技術(ファーウェイ)[HWT.UL]に対する輸出規制を受けて、ファーウェイからの新規受注を停止したと発表。9月15日以降、ウエハーを出荷しない計画を明らかにした。[nL3N2EN2H5]
一方、中国政府は、同国のファウンドリー大手、中芯国際集成電路製造(SMIC) (HK:0981)など、国産半導体メーカーの育成を目指している。
総統府によると、同総統は台北で開かれた半導体産業トップとの会合で、台湾の半導体メーカーはグローバル・サプライチェーンで極めて重要な存在だと指摘。
「われわれはこの戦略的な産業を非常に重視している。台湾の半導体産業が問題を解決し、優位な立場を強化した上で、変革と開発を加速できるよう、積極的に支援していく」と述べた。
総統は、台湾を最先端の半導体プロセスの中心地とすることが重要な政策目標だとも発言。
「今後の開発で重視するのは、素材供給のローカライズ、技術の自主性、海外設備製造のローカライズ、高度な組み立て設備のローカライズだ」と述べた。
総統は、官民が協力して、台湾の半導体産業の競争力を高め、世界の最先端産業にしたいとも発言した。
TSMCの劉徳音(マーク・リュウ)会長は23日、米中の保護主義の高まりはコスト高につながるとの考えを示した。[nL3N2GK31D]