[11日 ロイター] - 短編動画投稿アプリ運営の米トリラーは、上場を目指して複数の特別買収目的会社(SPAC)、いわゆるブランクチェック・カンパニー(白紙小切手企業)と交渉している。事情に詳しい複数の筋が明らかにした。
同社と競合する「TikTok(ティックトック)」の親会社、中国の北京字節跳動科技(バイトダンス)が、トランプ政権から米国事業の売却を命じられ苦境に陥っているのをにらんだ動き。
トリラーは投資銀行と協力して複数のSPACと交渉を進めるのと並行し、未公開株市場での資金調達についても協議している。
トリラーは2015年創業で、米国内ユーザー数はTikTokの1億人にははるかに及ばない。ただ現在はTikTokの将来に不透明感が漂っていることから、トリラーは自社プラットフォームに引き寄せられるユーザーやインフルエンサーが増えるとの期待を示している。
トリラーのユーザーにはアリシア・キーズやカーディ・Bやエミネムなど音楽界の著名人がおり、ケンドリック・ラマーやザ・ウィークエンドからは金銭的な支援を受けている。
SPACは買収だけを目的としたペーパーカンパニー。SPACを介した上場は審査が緩く、調達額も予想しやすいことから、今年はSPAC経由の上場が人気を集めている。 OLJPTEC Reuters Japan Online Report Technology News 20201012T034522+0000