[ソウル 22日 ロイター] - 韓国のLGディスプレー (KS:034220)が発表した第3・四半期(7─9月)決算は、7四半期ぶりに黒字転換した。アップル (O:AAPL)の新型iPhone向け供給や、在宅勤務の広がりを背景とするテレビやパソコン(PC)用パネルの需要増加が寄与した。
営業損益は1640億ウォン(1億4477万ドル)の黒字。前年同期は4370億ウォンの赤字。リフィニティブのスマートエスティメートが集計したアナリストの予想は640億ウォンの黒字だった。
売上高は16%増の6兆7000億ウォン。
調査会社トレンドフォース傘下のウィッツビューのデータによると、LGディスプレーの主力製品である55インチのテレビ用液晶ディスプレー(LCD)の価格は前年比で20%上昇した。
アナリストは、新型コロナウイルス流行を受け、世界的に在宅で仕事や勉強をする人々の間でテレビやモニターの需要が高まっていると指摘する。
ウィッツビューのアナリスト、エリック・チオウ氏は「新型コロナのパンデミックの影響で、北米のテレビ販売は記録的な高水準が続いており、第3・四半期に始まったテレビ用パネル価格の上昇は、第4・四半期も続いていることになる」と述べた。
ケープ投資証券のアナリスト、Park Sung-soon氏は、パネル価格の上昇や、新型iPhone用パネル生産で工場の稼働率が高かったことが黒字転換に結び付いたと指摘。その上で、アップルなどスマートフォンメーカーの需要は年末商戦が終わると減少し、LGディスプレーの利益を圧迫だろうと予想した。