[香港 3日 ロイター] - 中国のパソコン(PC)大手、レノボ・グループ(聯想集団) (HK:0992)の7─9月期決算は予想を上回る増益となった。レノボは、引き続き新型コロナウイルス禍で「ニューノーマル」となった在宅勤務関連の恩恵を受けていると説明した。
グループ売上高、税引き前利益、純利益が記録を更新し、6四半期ぶりに主要3事業グループがすべて前年比プラスとなった。
楊元慶会長は決算発表後にロイターのインタビューに応じ「前四半期はレノボにとって完璧な四半期だった。今四半期で一層向上することを期待している」と述べた。
7─9月期は純利益が53%増の3億1000万ドル。リフィニティブのデータによるとアナリストの平均予想は2億2400万ドル。
売上高は7%増の145億ドル。
世界的な在宅勤務化の動きを受け、PCやタブレットの販売増加を予想する。楊会長は「ゲーム用PC、薄型軽量PCは他の商品よりもマージンが急速に拡大している」と述べた。
調査会社ガートナーによると、世界のPC出荷は、7─9月に3.6%増加。米国のPC市場は過去10年で最も大きく伸びた。
楊会長はPC関連市場が来年さらに5─10%拡大するとみている。
レノボはPC市場で存在感を高め、シェアは25.7%。HP (N:HPQ)は21.6%、デル・テクノロジーズ (N:DELL)は15.2%だ。
楊会長は、部品、特にディスプレーやIC(集積回路)の部品の供給不足で、顧客の需要に100%応えられていないと説明。「問題は需要でなく、供給だ。十分な供給があれば、もっと製品を販売できる」と述べた。