[ソウル 18日 ロイター] - 米国の北朝鮮分析サイト「38ノース」は、首都平壌の南西にある降仙(カンソン)の施設で核兵器製造のための部品が製造されている可能性があるというリポートをまとめた。
この施設を巡っては、アナリストチームが核兵器用に濃縮ウランをひそかに製造している可能性があると、2018年に初めて特定していた。
ロイターが18日の発表前に確認した38ノースのリポートによると、ウランそのものを濃縮する施設ではなく、濃縮に使用される遠心分離機用の部品を作っている施設であることが衛星写真から示されるという。
国際原子力機関(IAEA)元職員のオッリ・ハイノネン氏はリポートで「施設の特徴は遠心分離機用の部品を製造する工場により近い」と指摘した。
北朝鮮は公にされていない核施設の存在を否定しており、この問題はトランプ米大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が2019年に開催したハノイでの首脳会談が決裂した一因になった。
38ノースのジェニー・タウン副代表は「申告されていない施設の問題が米朝交渉の要因になるなら、疑わしい施設についてより多くが分かれば、北朝鮮の核開発全体にとっての役割と価値を評価できる」と述べた。