[台北 20日 ロイター] - 台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業 の劉揚偉・董事長(会長)は20日、自動車生産などに影響を与えている世界的な半導体不足について、同社や顧客への影響は限定的、との見解を示した。
同社は米アップル の主要サプライヤー。
劉董事長は記者団に「我が社の顧客のほとんどは規模が大きく、事前に適切な対応を練っている」とし、「影響はあるが、限られている」と語った。
同社の業績に関しては、「パンデミック(世界的大流行)は緩和しつつあり、需要も維持されている」として、今年前半は好調に推移すると予想している、とした。
新型コロナウイルスの世界的な流行により、ノートパソコンやゲーム機など電子機器への需要が増加。半導体メーカーは、自動車向けから、生産をシフトさせていた。
現在、独フォルクスワーゲン(VW)や米ゼネラル・モーターズ(GM) 、米フォード・モーター など自動車メーカーは、半導体不足により、生産調整を実施している。
カウンターポイント・リサーチによると、半導体不足はスマートフォン部門にも及んでいる。ただ、アップルへの影響は最小限にとどまる、とみている。規模が大きく、サプライヤーはアップルへの納入を優先させる傾向があるため、という。