[16日 ロイター] - アルファベット傘下のグーグルは16日、アプリ配信サービス「グーグルプレイ」の利用に際し、開発者から徴収しているサービス手数料を引き下げると発表した。
7月1日から全ての開発者を対象に、年間売上高が100万ドルに達するまで手数料を30%から15%に引き下げる。
アップルも昨年、年間売上高が100万ドル以下の開発者を対象に、同様の措置を取っている。
両社のアプリ配信サービス利用料を巡っては、消費者の選択肢を奪い、アプリ価格を押し上げているとして、マイクロソフトやスポティファイ・テクノロジーなどソフトウェア大手のほか、新興・中小企業からも批判が出ていた。
人気ゲーム「フォートナイト」の開発元エピック・ゲームズはグーグルの措置について、開発者の金銭的負担の一部を軽減するものにすぎないと指摘。ロイターに宛てた文書で「手数料が15%であれ30%であれ、開発者はグーグルのアプリ内課金サービスを利用せざるを得ない」とした。
エピックは昨年8月、アップルのアプリ配信サービス「アップストア」の手数料支払いを回避するため、独自の課金システムを導入した。これを受けアップルはアップストアからフォートナイトを削除。それ以来、両社は法廷闘争を続けている。
調査会社センサー・タワーは、グーグルのサービス手数料引き下げが2020年に実施されていたとすれば、グーグルプレイからの同年の売上高(116億ドル)の5%に相当する約5億8700万ドルの減収になったと試算している。