ドル/円
正午現在 96.43/45 1.3841/45 133.42/54
午前9時現在 96.00/06 1.3813/18 132.59/69
NY17時現在 96.38/43 1.3830/36 133.33/42
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[東京 17日 ロイター] 正午現在のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点
とほぼ同水準の96円前半で推移している。朝方は豪ドル/円
をつけたことをきっかけに幅広く円買いが加速、ドル/円も約2週間ぶりの96円割れと
なった。しかし、その後はショートカバーが先行してドルの下値を攻めきれなかった。安
く始まった日経平均<.N225>が切り返したこともあって短期的な方向感が乏しくなってい
るという。
午前9時前に、豪ドル/円が76円台前半のテクニカル・ポイントを抜けたことで円買
いが加速、ストップロスを巻き込む形で75円後半まで一気に円高に振れた。これがドル
/円やユーロ/円に波及して、ドルは95.97円、ユーロは132.55円まで売られ
てきょうの安値をつけた。
しかし、豪ドル/円が落ち着くとドル/円、ユーロ/円にもショートカバーが入った。
安く始まった日経平均<.N225>が切り返し、グローベックス市場の米国株先物が小じっか
りで推移するなど、16日米国市場まで続いた世界的な株安が一服したことも支援材料に
なって、ドルが96.61円まで戻したほか、ユーロの戻りは1円を超えて133.78
円のきょうの高値をつけた。
朝方の下攻めのあとの切り返しを経て、市場には気迷いムードが出てきている。「朝方
は取引の薄いところで円買いになったが、その後の買い戻しを経て戦意喪失。仲値を過ぎ
た後は取引も静かになっており、目先の方向感が乏しくなっている」(都銀)という。
先週までのリスク選好からの円とドルの売りに対するポジション調整から、参加者の間
にはクロス円を中心に円とドルの買い戻しを意識する声が多い。日経平均は小じっかりと
なったものの、香港のハンセン指数<.HSI>や中国の上海総合指数<.SSEC>は軟調で、株価
のサポートは心許ない。「ドルが96円付近でいったん下げ渋ったとはいっても、このレ
ベルのサポートが強いわけではない。日経平均が反落すれば、再び下攻めの可能性もあ
る」(国内金融機関)との声が出ている。
一方で96円付近は短期的なレンジの下限とみる声もこれまではあった。「95円台か
らさらに下値を攻めるには、円のショートカバーでなく円ロングを考えなければならない。
今、そこまでできるのか」(都銀)との声が出ている。
<自民・民主の党首討論や月例経済報告に関心薄>
きょう午後3時からは麻生首相(自民党総裁)と鳩山民主党代表との党首討論が予定さ
れているが、市場の関心は薄い。各種世論調査で麻生内閣の支持率が低下、総選挙をにら
んで政局が不透明になってきたが「為替市場は自民党から民主党への政権交代をある程度
織り込みつつある。党首討論で麻生首相が不利になっても為替の材料にはならない」(国
内金融機関)、「現状では政策余地は限られており、自民党でも民主党でも政策が大きく
変わるとは思えない。為替の材料にはなりにくい」(別の国内金融機関)などの声が聞か
れた。
同様に、月例経済報告で景気認識の上方修正が見込まれていることにも関心は乏しい。
きょう午後6時からの月例経済報告関係閣僚会議に提出される6月の月例経済報告では、
「悪化」の表現が7カ月ぶりに削除される可能性が出ている。しかし「16日の日銀によ
る景気判断の上方修正も大きな材料にならなかった。むしろ、夕刻の英金融政策委員会の
議事録が注目材料。次の英国金融政策の手掛かりをつかみたい」(当初の国内金融機関)
との声が出ていた。
現在のレートは
(ロイター日本語ニュース 松平陽子)
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