先週の新興市場では、4月25日の北朝鮮人民軍創建85周年を前に地政学リスクの高まりが警戒され、週初は売りが先行したしかし、これを通過すると市場全体に安心感が広がり、日経平均が節目の19000円台を回復するなか、新興市場でもリバウンド期待の買いが優勢となった直近IPO銘柄や期待材料のある銘柄が強い切り返しを見せ、その後出遅れ銘柄にも循環物色が向かったなお、週間の騰落率は、日経平均が+3.1％であったのに対して、マザーズ指数は+2.2％、日経ジャスダック平均は+1.8％だったマザーズ指数は週後半にかけて25日線を上抜けしている個別では、マザーズ時価総額上位のそーせいグループ {{|0:}}が週間で0.6％高にとどまったものの、ミクシィ (T:2138)が同11.4％高、サイバーダイン (T:2702)が同4.8％高となったミクシィは15年7月以来となる6000円台を回復した売買代金上位ではアカツキ (T:2782)やマイネット {{|0:}}などが堅調だったアカツキは新作ゲームのリリース予定を公表しているまた、直近IPO銘柄のテモナ (T:8909)やティーケーピー (T:2146)、事業拡大期待の高いグレイステクノロジー (T:3561)は同2割強の上昇となった反面、従前人気だったソレイジア・ファーマ (T:4816)やジーエヌアイグループ {{|0:}}といったバイオ株が利益確定売りに押され大きく下落したジャスダック主力もハーモニック・ドライブ・システムズ (T:6145)が同4.6％高、平田機工が同4.9％高、エン・ジャパン
が同6.5％高と全般堅調だったまたケアサービスや野村マイクロ・サイエンスが再動意を見せ、ジャスダック上昇率上位に顔を出した一方、従前大きく上昇した防衛関連の細谷火工や物流関連の遠州トラックなどは利益確定売り優勢だったIPOでは、4月25日にマザーズへ上場したアセンテックが上場2日目に公開価格の約3.0倍となる初値を付け、その後ストップ高まで買われる場面もあった
今来週の新興市場では、ゴールデンウィークの連休の谷間は短期の値幅取り狙いの物色が中心の展開となりそうだゴールデンウィークが終わると、いよいよ新興市場でも決算発表が本格化する5月7日のフランス大統領選挙など注目される海外イベントもゴールデンウィーク中に通過し、好業績銘柄を中心とした個別物色が活発となるだろう
今週は5月1日にセプテーニ・HD、2日に夢真HD、9日にユナイテッド、フリークアウト・HD、グレイステクノロジー、10日にミクシィ、クルーズ、日本マクドナルドHD、セリア、ドリコム、シノケングループ、11日にUTグループ、アカツキ、エン・ジャパン、平田機工、12日に力の源HD、そーせいグループ、東映アニメーション、アライドアーキテクツ、日特エンジニアリング、ハーモニック・ドライブ・システムズなどが決算発表を予定している市場コンセンサスでミクシィの17年3月期営業利益は前期比約11％減の840億円程度、18年3月期については790億円程度とみられているまた、そーせいグループの18年3月期は前期に一時金を計上した反動で減収減益となることが見込まれている
現時点で新規上場予定銘柄はない次のIPO承認発表はゴールデンウィーク後とみられている